2015年1月12日月曜日

CESに行ってきました

先週、米国ラスベガスで開かれた国際家電見本市(CES)に行ってきました。昨年から自分のテーマのひとつにしている、IoT(Internet of Things)などを含めた技術動向を見るのが目的です。本業のセキュリティとは直接関係ないように見えますが、こうした最新技術を知らなければ、それらのセキュリティを語ることはできません。そう言う意味で、こうした情報収集は重要なのです。何回かにわけて、今回のCESのポイントを見ていきます。
展示されている製品やコンセプト、技術の幅は非常に広く、ベンチャーから超大企業まで様々な企業が出展しています。大きく分ければ、自動車関連、家電(情報家電)製品、ロボット、ゲームあたりが目玉でしょうか。自動車系は、FCVなどのエコカー、自動運転やインフォテインメント(Info-tainment)と呼ばれる情報端末やカーナビ、AVの統合されたシステムの展示が目立ちました。下は、メルセデス・ベンツの自動運転車シミュレータです。自動運転系の展示はまだまだコンセプトベースの物が多いですが、技術は確実に進歩しているようです。
トヨタはFCV車MIRAIを展示していました。
インフォテインメント関連では、スマートフォン連携の展示が目立ちました。

たとえば、車のキー代わりに使ったり、様々なシステムを操作したり情報を連携させたりといった機能が、メーカー純正品だけではなく、サードパーティ(カーナビなどのメーカー系)からも出されています。

こうした汎用的なシステムは、コンピュータそのものであり、スマホやタブレットなどとも共通部分が多くなります。このため、標準的なプラットホームやフレームワークを使う傾向が強まり、Android OSや、Apple Car Playなどを採用するメーカーが多くなっています。もちろん、こうした汎用化はマルウエア感染などのリスク増大を意味しますから、今後の動向には注意が必要でしょう。情報端末化についても、様々な機器やネットワークとの接続を意味しますから、外部からの攻撃を受ける可能性も多くなってきます。また、車のIoT化も進行すると考えられ、こうしたIoT的な切り口を使って集められた情報の使い方や保護、とりわけプライバシーに関する議論が今後必要になります。

次回は家電、スマートホームという切り口を見てみます。

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